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賠償請求できる車の評価損


交通物損事故の被害にあった場合に賠償請求できる評価損について解説いたします。


評価損


事故により車が損傷したため車を修理した場合に、修理はしたものの車の価値が減少したとき、その減少した分を「評価損」と言い、について、相手方に損害賠償請求をすることができることがあります。

「評価損」とか「格落損」などと呼ばれているものです。

これには、「技術上の評価損」「取引上の評価損」の2種類があります。


技術上の評価損

車を修理しても、機能や外観に欠陥・不備が生じてしまい、原状に戻すことができないことによりに生じるものです。

この評価損については、もともと賠償請求自体、原状に戻すために必要な費用について認められるものであり、原状に戻すことができないのであれば、金銭で調整する他ないことから、生じた評価損について損害賠償請求することができると考えられます。

ただ、トラックなど荷物の運搬に使用するだけの目的の車に、あまりにも軽微なキズが残る程度のケースであれば、損害として認められない可能性が高いです。


取引上の評価損

修理の結果、機能や外観に欠陥・不備が生じてはいないものの、車に事故歴・修理歴が残ることにより生じるものです。

これは、中古車市場において、事故歴・修理歴があると車の価格が低下する傾向にあることに注目したものといえます。

ただ、この評価損は、修理が終わったときではなく、その車を売る場合に顕在化するものであって、事故にあった時点ないし修理した時点で損害が生じていないとして、この評価損についての損害を認めない例もあるなど、裁判例においても肯定説と否定説に分かれています。

また、保険会社は、一般的に、この評価損については一切認めない場合が多いです。

しかし、被害者としては、実際に車を売るかどうかは自由に決めて良いことであり、事故時点ないし修理時点で売却価格が減少しているという損害が生じている以上、評価損について積極的に主張立証し、損害賠償請求していって良いはずです。

評価損が認められるかどうかは、


車種、走行距離、登録年数、損傷の部位・程度、修理の程度、当時の車両時価などから取引上の評価損が発生するかを個別具体的に判断

するしかありません。

一般的には、


外国車または人気の国産車の場合5年以上(走行距離6万キロメートル程度)、通常の国産車の場合3年以上(走行距離4万キロメートル程度)で評価損が認められない傾向

があります。


評価損の金額

裁判などでは、よく日本自動車査定協会による査定所が提出されることも少なくありません。ただ、裁判所がその査定書の金額をそのまま認めることはほとんどありません。

とはいえ、その査定書は一応評価損が発生しているのか否かの基準にはなると考えられますので、一定の価値はあるでしょう。

そして、裁判においては、評価損が発生するとされた場合、修理費用の10%から30%程度が評価損として認められることが通常です。


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